
グァテマラ最高峰のコーヒーが出品される「Cup of Excellence 2025」(カップオブエクセレンス)のExiotic Washed部門で見事1位を受賞されたLa Gran Manzana(ROSMA GROUP)のAlejandroさんに農園での取り組みや大切にしている事、併せてグァテマラコーヒーの未来についてお話を伺いました。

- What is going the coffee industry in Guatemala for the future?
(グアテマラコーヒーの未来像は?)
すごく茫洋とした質問をしてしまいましたが、少し考えたのち答えてくれました。
2点考えられる点があります。
1.大農園は減少、、、いつかなくなり、小規模から中規模の農園が増加するのではと考えます。理由は労働力不足の深刻化です。コーヒー栽培、生産において大農園を持続的に運営していくことはとても困難の連続で実際土地を売り、農園を手放す生産者が増えてきています。反対により良い高品質・数量の少ないスペシャルティコーヒーロット作成に対応できるような小規模・中規模の農園は市場のニーズに応えることで増加しています。スペシャルティコーヒーの普及が切っ掛けとなり、世界市場へのアクセスが容易になっていることも併せて私たちのような小規模・中規模の農園が増加につながっていくのではと考えています。

2.次に昨今のコーヒー相場上昇による品質低下の懸念について、話しましょう。このまま相場が高いポジションで推移していくとなると、確実に品質は低くなるのではないでしょうか。なぜならば、品質にフォーカスせずとも高い価格でコーヒー生豆が取引されることは、品質最優先の生産者ばかりではないので必然的に流通するコーヒー豆の品質は低くなってしまう可能性が生まれます。

(辻本)確かに、手間暇をかけずとも高い相場で取引きされるならば、生産者の中にはモチベーションを保ち続けることは困難になりそうですね。ましてやメキシコやブラジルといった生産国では国内消費もかなり伸びていてワザワザ海外に販売しなくとも国内で高く取引されるならキャッシュフローも早い国内マーケットで売ることを優先する生産者も増えつつあると聞きました。いくら素晴らしいコーヒー生産者に出会ったとしても日本のマーケットに販売してくれないことも少し危惧しています。しかも、今は円安が続いているので正直なところ、買い付けには頭を抱えることもあります。。。

トミート(辻本のあだ名です)さん、私たちROSMAとしては長期的な関係性を重要視しているので、心配しないでほしい。一時的な市場の流れに流されず、地元や世界各地のコーヒーラバーのために継続して品質と供給を追求し続けます。

・What is your expectations for Japanese roasters?
(私たち日本のロースターに何を期待しますか?)
まずは世界中のコーヒー生産地の中からGuatemala Coffee、さらには私たちウエウエテナンゴにあるROSMAのコーヒーを選択頂けることに感謝を伝えたい。EthiopiaやRwandaのようなマイクロクライメイト由来の素晴らしい風味特性を作ることはできないけれど、そのように多くの選択肢があるなかで買付してくれるロースターがあって私たちもコーヒービジネスを続けることが出来ています。特に日本のロースターの皆さんは熟練された焙煎技術、抽出技術を持っている方ばかりなので、心からリスペクトしています。

いくら高品質な生豆を生産していても、皆さんがいなければ、素晴らしい品質のコーヒーを消費者の皆さんに届けることは出来ないし、努力を続け実現いただいている事にも感謝しています。私たちも一生懸命コーヒー生産を続けます。

(辻本)アレハンドロさんの言葉を聞いて、遠くて近い?コーヒー生産国には紛れもなくコーヒーに情熱を注ぐ人々の暮らしがあり、コーヒーを通じて繋がることが出来ていることに喜びを噛みしめました。それと同時にスペシャルティコーヒーが独りよがりの高いコーヒーではなくお客様にとって感動と勇気を与えてくれる素晴らしい一杯にしたい、コーヒーをもっと好きになってもらえるように努めていきたいと思いました。
La Gran ManzanaのCOE1位をはじめ、とっておきのコーヒーを順次販売開始いたしますので私たちの推しコーヒーを一緒にお楽しみ頂ければ幸いです。
